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『ラストマイル』ネタバレ注意⁉ 最後の意味は?徹底解説!

0から公開されている映画「ラストスマイル」は、9月1日までの公開10日間で観客動員数が152万人、興行収入は21.5億円という記録を出しています。

かなり出だしはいい映画ですが、まだ映画を見ていない人でも、どんなものか気になる方は多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では映画を見た人や先に結論などを見た人のために、ライスマイルに関するネタバレを解説します。

目次

『ラストマイル』ネタバレ解説

ここからはラストスマイルのネタバレについて解説しますので、まだ結果を見たくないという人はブラウザバックやウインドウを閉じるなどしてください。

大手通販サイトに突如来た爆弾予告を通して、現代に抱えている物流問題を語るというものです。

どのような作品になっているのかをさっそく見ていきましょう。

大手通販サイト「デイリーファースト」

ラストマイルの舞台となっているのは、大手通販サイト「デイリーファースト」であり、ここで働くセンター長の舟渡エレナと、チームマネージャーの梨本孔が共にノルマ達成のために働いています。

非常に合理的に従業員が働けるように計算されており、まるで機械の用の従業員が働いている企業で、その仕事を支えているのが派遣社員です。

その動きを管理しているのが、今回の主人公たちであります。

デイリーファーストの歪な構造

このデイリーファーストについては、いびつな構造で構成されており、現代日本の労働環境が反映されているとも言われています。

エレナが働いている西武蔵野ロジスティクスセンターでは、社員が9人に対して派遣社員が800人と比率がかなり偏っており、人員の構成がいびつなのです。

また、社員と派遣社員との移動方法にも違いがあり、契約社員はぎゅうぎゅう詰めのバスに乗って移動するのに対して、社員は一人でタクシーに乗って移動できる待遇の大きさがあります。

まるで、正規雇用と非正規雇用の違いのような扱いが表れており、映画の中で日本のいびつな構造だと言われているのです。

また、実際に物流を仕分けるところでは、派遣社員がまるで機械かのように働かされており、人間的な感じで扱われていないという側面がより強調されています。

連続爆破事件の犯人

今回の映画の核となる事件である爆破事件ですが、その内容はデイリーファーストの目玉商品である「デイリーフォン」の一つが、顧客に届けられた際に爆発して、里中という男性が焼死したという事件が起きます。

その事件の犯人は、かつてデイリーファーストで働いており、労働環境の悪さから自殺を図った山崎佑の恋人であった筧まりかです。

筧まりかは普段は広告代理店に勤め、デイリーファウストというアカウントの運営や広告動画を制作していたことを生かしつつ、派遣社員として内部に入り込んで爆弾を仕込んでいました。

まりかとしてはもちろん復讐のためでありますが、そこからさらに謎を解き明かすために運送会社を運営している

運送会社のストライキ

連続爆破事件が起こったことで、運送会社の側からストライキが打ち出される場面があります。

爆破事件があって危険があることに加えて、運賃を安く提供させられていた大手運送業者などとも協力したことで、一斉にデイリーファーストの製品を運ばないということになったのです。

それにより、派遣社員の人たちも仕事ができなくなったため、急遽仕事が休みになって会社の運営がストップしてしまいました。

ここでも、日本社会の労働環境を表現しているとされており、使われている人たちも機械ではなく人間である、そしてその人間が動かなければ大企業も成り立たない。

そういった使うものと使われるものという関係も、お互いにうまく成り立たなければ立ち行かないということを示しています。

間違った解決方法

ここまで、デイリーファーストのおかしな構造を訴えるために行われた爆破事件なのですが、最初の被害者の遺体の検視を進めた結果、その被害者はすべての爆破事件を引き起こした筧まりかだと判明します。

まりかは戸籍をホームレスから買っており、その上でホームレスの人物に成りすまして、最初の爆弾を爆発させて自殺したのです。

最初に犯人自身が死を遂げることで、自分の責任を償うといういびつな方法で事件を起こしていますが、結局は多くの人を巻き込んで騒ぎを起こすという間違った方法をとっています。

確かに、登場する人物は皆どこかで精神を病んでいたり、会社を守るために保身に走ったりしており、どこかおかしいと思うところはあれど、誰もそれを止められないでいました。

本当なら、事件が起こる前に誰かが止めるべきだったのですが、それができずに間違った手段で止めるしかなかったのが、この映画から伝わってきます。

虚構ではないデイリーファースト

実際に映画に出てきたデイリーファーストは、現実でも全くないわけではありません。

Amazonでは、業務委託の配達員が直接雇用された労働者と同じように働いていても、残業代未払いなのは違法であり集団訴訟が起きていますし、日本でも同様の訴訟がされています。

また、日本でもヤマト運輸が3万人もの人員が一斉解雇された件や、運送業の労働時間制限が起きるなど、従業員を機械のように扱って切り捨てるというようなことに警鐘が鳴らされています。

デイリーファーストの問題は、現実にも起こっている使う側と使われる側の扱い方の問題に焦点が当てられているのです。

最後のロッカー2.7m/s→0, 70kgは …

映画の最後の場面で、新しいセンター長になった松本孔が、ロッカーを開けてうなだれる場面がありますが、そのロッカーには2.7m/s→0、70kgという山崎が残したメッセージがありました。

このメッセージについて、色々な考察がされていますが、速度についてはベルトコンベアー、体重についてはベルトコンベアーの重量制限もしくは、山崎自身の体重ではと考えられています。

山崎は映画の中で自殺する際に、あえてベルトコンベアーに飛び降りてその動きを止めようとしていました。

これは、まるで機械がずっと動いているかのごとく、人間が働いている状態となっていますが、人間には球速が必要でありそれを止めるべき(0にする)というメッセージが込められていると考察されています。

そして、それを止めるのは自分自身であり、ベルトコンベアーに乗せられる重量以上の物という比喩で70㎏という表現を用いたのではないかと。

こういった形で、常に機械のように動かされている人間を解放するべきという意図があるのでしょう。

まとめ

ラストスマイルは、現実でも起こっているような使う側と使われる側の関係性についてや、お互いにうまく存在していないと成り立たないという現代の社会問題にもかかわる面を映し出しています。

また、本当なら仕事で追い詰められている人たちの描写も、何処か仕事で疲れてしまった人や仕事を止めないといけないのに止められない人たちを映し出しているようです。

かなり深い考察がある映画であり、考えさせられるものが多いのでぜひ見てほしいと思います。

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